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リウマチの食事療法

制限食

タンパク質や脂肪を調節した低カロリー、低タンパク、玄米生野菜を特徴とした食事療法は、関節炎の症状を改善させる傾向があります。その理由として、低カロリー食による免疫力の低下が関節リウマチをおこす免疫反応を抑え、炎症を改善している可能性があります。ただし、この食事療法は、小児や高齢者にはマイナスの影響が大きく、医療施設選びが大切です。

薬物治療が進歩してきている近年では、制限食は治療法の第一選択となるものではありません。

合併症に対する食事

関節リウマチでは関節以外の臓器にも症状があらわれたり、治療に用いる薬剤により副作用が起こることがあります。
そこで、関節リウマチにともなう合併症に対する食事の工夫も重要となってきます。

骨粗しょう症

ステロイド薬の服用は骨粗しょう症の原因となることがあります。骨粗しょう症は脊椎や大腿骨の骨折をおこしやすく、また関節リウマチそのものも骨破壊をおこします。
その予防や治療のため、ビタミンDやK、カルシウムの多い食品を多く摂ると良いでしょう。

胃腸障害

消炎鎮痛剤を服用する患者様の1~2割に消化性潰瘍が認められ、さらにステロイド薬の服用は潰瘍を治りにくくする可能性があります。胃腸に負担をかけないように料理は味付けを薄く、油ものを避け、消化の良いものをゆっくり、よく噛んで食べるようにし、刺激物、タバコやアルコールなどの嗜好品は控えるようにしましょう。

腎機能障害

関節リウマチが長く続くと腎不全をおこしたり、腎炎をおこしたりします。腎障害合併時には、その程度に応じた塩分、タンパク質やカリウムの摂取を制限する必要がありますが、日頃から塩分の取り過ぎには特に注意しましょう。

貧血

関節リウマチの患者様は、慢性的な炎症のために鉄分が欠乏し、貧血をおこしやすくなります。このため、鉄分の補給も大切です。鉄分は一般に吸収が悪いので、吸収をよくするためにビタミンCの豊富な野菜や果物を一緒に摂るように心がけましょう。